注文住宅での建築では土地探しが重要です。その理由は次の通りです。
・土地によって建てられる建物が違うから
・土地によって資産価値が変わるから
・土地の価格によって家づくりの総費用が変動するから
以下で理由を詳しく解説します。
土地によって建てられる建物が異なる
同じ大きさの土地でも、建てられる建物の大きさは異なります。どれくらいの大きさの建物を建てられるかは、立地条件や地域によって決まっているからです。
その基準となるのが「建ぺい率」と「容積率」。それぞれ次のような意味があります。
・建ぺい率:敷地面積に対する建築面積の比率
・容積率:敷地面積に対する建物の延べ床面積の比率
理想の家づくりを実現するには、お客様がご検討中の土地でどのような広さの建物を建てられるか、正しく把握しなければいけません。
面積の他に、斜線制限による住宅の高さ制限に関しても注意が必要です。
斜線制限とは、道路境界線や隣地境界線からの距離に応じて、建築物の各部分の高さを制限することです。道路や隣地の採光、通風を確保するために設けられた規則・制限です。
例えば、家の前面道路が狭い場合、道路の日照・通風を確保するために道路斜線制限によって高さが制限される可能性があります。また、北側斜線制限のある地域では、北側隣地の日照を確保するために、斜線制限を受ける可能性があります。
斜線制限がある地域では、建物の高さを抑える、境界線から離すなどの対応が必要です。
知識がないまま時間と手間をかけて土地を選んだとしても、思い描いていた家とは違う間取りしか実現できない恐れも。希望にマッチした家づくりを進めるためには、土地探しをおろそかにしてはいけないのです。
立地で資産価値が大きく異なる
立地は不動産の価値を決める要素の一つです。
築年数が経つにつれて、建物は劣化するため、資産価値も徐々に下がります。しかし土地そのものの価値は変動しにくいため、立地が良ければ高い資産価値がつく場合があります。
立地の資産価値を決める要素は交通アクセスや買い物・通勤・通学の利便性、治安や医療体制など様々です。
地域の魅力の将来性も加味しつつ、土地の資産価値を吟味すること、そして不動産の売却を想定した出口戦略を考えることは、資産価値を維持するうえで欠かせません。
土地の価格によって総費用が大きく変動する
土地の価格によって、注文住宅でかかる総費用は大きく変わります。
例えば、土地の形状によって、土地の購入費用は変動します。住宅を建てるために売り出されている土地の形状は、正方形や長方形に整えられている土地だけではありません。三角形やL字型、アルファベットのPのような形をした旗竿地(はたざおち)など、その形状は様々です。
正方形や長方形に整えられていない土地は建物を建てにくいため、家づくりを検討している人たちからはあまり人気は高くありません。しかしその分、四角い土地と比べると、人気エリアの土地であっても、坪単価は安い傾向にあります。
不整形地の価額(評価額)は、整形地の価額に「不整形地補正率(0.60~1.00)」をかけて算出します。つまり、最大で整形地の40%ほど低い評価になるのです。
土地にかかる費用を賢く抑えられえれば、建物に予算をまわしたり、総費用を抑えたりなどが可能です。
今回はここまで!
手始めとして基盤ができたのではないでしょうか。
次回はパート2として土地探しのポイント11選をお教えいたします!